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生きる希望。

「いつ死んでも後悔はないんだ」


父は、海外赴任から一時帰国するたびにそう言いこぼす。
もう還暦を過ぎているけれど、甘党の父が持病を患ってから、もう20年、
健康に気を遣いながら、10年以上海外で仕事をしている。
そして、今年初めの健康診断で非常に重たい診断が下された。
健康を保つために薬を常備することになり、「分かっていたことだ」と父は強がっていたが、心的打撃は計り知れない。


持病の悪化とは言えど、薬の服用を忘れず習慣付けられれば、海外で生活してもよいと医者に言われたことで、
海外、中国での生活を可能にし、父は今でも生きがいである日本と中国との橋渡しをし続けている。


なぜ「いつ死んでも後悔はない」といえるのだろうか。
それは、父の知識と経験、家族への愛があるから、そのような言葉が出てくるのだろう。
誰かの受け売りだとしても、そう言い切れるほどのことを成果として残しているのだ。
自分のやってきたことを、誰かに知っていてもらいたいと思っていないとしても、少なくとも自分のために記録を残しているはずだ。
たとえば、アルバムや家族全員への日刊メール、祖母への手紙など・・・
帰国するたびに中国での出来事を自慢げに話す父を見ていると、自分のやってきたことに自信を持っていて、
家族や親しい人に伝えているその笑顔が、とても生き生きしている。


私の人生はまだまだ先が長いし、父にもまだ生きていてほしいと思うけれど、
先に生まれた人間の宿命とやらを、いつか見る日が来るんだろうなと想像はできる。
そして、父のようには行かなくとも、自分がいつ死んでも後悔のないような生き方を選び、生きがいを見つけたい。
少なくとも両親が生きている間には・・・。